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「小次郎つばめ返し」

響鬼は忙しかったのか?

「まつりのチラシを取ったから。」
製本兼自称営業のサッチーが制作室に入って来るときは、彼女の仕事ぶりと同様に荒々しい。
彼女は社長と親戚関係にあるため、60を過ぎた現在も退職することなく職場で幅を利かせている。
以前にも触れたことがあるがサッチーは何十年も印刷業に携わりながら、
未だに紙のサイズ、色数、枚数、納期など当たり前のことをきちんと制作に伝えたことがなく、
お客様とのトラブルも多いため、単に見た目の「幅」争いでは負けていない主任やキバコさんと
日々バトルを繰り返している。
原稿をバサッと無造作に私の前に放り投げ、
「まあ詳しいことは全て伝票に書いてあるから。」と一言残して行ってしまった。
事務所から回ってきた伝票は「ふるさとまつりチラシ」「急ぎ」の他に備考へ「ウルトラマン」とだけ。
しかし、原稿の中から出てきたプリントは「仮面ライダー555」。
思わず「なぜクウガじゃない!」と叫んだ私に、
「ツッコミどころはそこじゃあない!!」とするどい言葉を投げかける主任であった。