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「小次郎つばめ返し」

大河ドラマ 龍馬伝 第4部 第43回 『船中八策』

思い出を語るように未来を語る龍馬。
中岡慎太郎に『船中八策』を一項ずつゆっくり読み上げると、
「ああそうだった、そうだった」と懐かしい顔やいろいろなシーンが思い出され、
胸の奥からチョロチョロと何かが滲んで流れ出してまいりました。
アルコールの相乗効果もあって、最後の項まで聞き終わったとき、
大量の滲み汁が(オイ)まさしく大河となってワタクシの中に溢れ、
感極まって思わず中岡慎太郎と共に龍馬にガッチリ抱きついてしまいました。
そうか、全てはここに向かってたんですねえ。


それは最初から周到に準備され、コツコツと念入りに、
しかしさり気なく長い時間を掛けて積み重ねられてきたのであります。
「龍馬は1日にしてならず」
何気ない日常、交わされる親子の情、別離と出会い、開ける道、閉ざされる門、苦い思い出、
私たちと同じく坂本龍馬の人生も、アタリマエの日常の積み重ねでありました。
お陰で幕末のカリスマが初めて身近に感じられました。
してやられた!のに清々しい。
血が騒いで嬉しくて、また酔いが回りました。(アルコール最強だな)


幕末物に相撲のシーンは必ず入れないといけないという放送条例でもあるのか?とか、
新選組はTOP3しかおらんのか!とか、
後藤様の粘り気は自然薯以上だ!サラリとしたカロリーオフの男子はもう要らん!とか、
諸処ツッコミはあったような気がしますが、アルコールのせいであまり細かくは覚えておりません。
(またアルコールかい!)


大河ドラマは「過去」だといつの間にか思い込んでいたのかもしれません。
これは昔話じゃなくて今現在であり、未来に向けたドラマなんでしょう。
坂本龍馬」がいつの時代もヒーローであり続ける理由が、なんとなく分かる気がしました。
龍馬は何かを成し遂げた人ではなく、これから成し遂げようとするエネルギーの象徴なんですねえ。
船中八策』は内容を変えつつ、いつの時代も未来を描くものとして存在するのでしょう。
今の時代にも『船中八策』を胸に抱いている人がいることを切に願いつつ。