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「小次郎つばめ返し」

しかし、私の方が病弱という事実

電話がなかなか繋がらない実家の母とやっと連絡が取れたら、
母が家事手伝いの仕事をしている方の家で、二晩泊まっているという。
この家の方は筋無力症という病気を患って段々と筋力が落ちているため、
家事はおろか、今は食物の嚥下が難しい状態であるらしい。
母は家事の他に、その方の食事をミキサーにかけ細かく砕くなどして作ったり、
雇い主と使用人を超え、年の少し離れた友人として話し相手にもなっている。
とにかく人との付き合いが徹底的なのだ。
先日親友をガンで亡くしたばかりで、自分の疲れや心労も溜まっているのに、良い事ばかりでも無いのに、
なぜこうも母は他人と広く深く付き合うのだろう。
将来、母のための私が世話をする立場になったら、その答えが分かるだろうか。