oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

今朝は人生最大のピンチで始まりました。

隣県に遊びにいく娘を駅まで送った帰り道、にわかにお腹が痛くなってきたのです。
駅近くのドラッグストアでチラリとトイレを見たものの、私の中の乙女が使用する事を拒否したのであります。
『家まで40分か。うん、大丈夫!』
だって最初はそれくらいのわずかな違和感でした。


音楽を口ずさみながら気を逸らしていたけれど、信号機を2つほど待った頃には違和感がドンドンと膨らみ、
もはや無視出来ないほどの存在感を放っておりました。
しかし車は住宅街を抜け、すでに山道に突入。
ワタクシのターボ付きの代車は、たちまち坂道で息切れ切れの旧型軽自動車に追いつき、
抜かしたくても抜かせず、走る車の中で無駄に足をばたつかせ、
ハンドルを握る手に、額に、汗がじんわりと滲んでくるのが分かりました。
『何故50キロ制限の道を50キロで走るんだっ!』と逆ギレ状態。
目に涙をにじませて、バーカバーカ!と前車に罵声を浴びせるワタクシ。
そこには子供達の手本となるべき理性も品性も、一片も残っていない最低の大人がおりました。
力を入れてハンドルを握っていた2本の腕は、首や肩まで鋼鉄を入れたように固まり、
へその辺りがドクドクと脈打ち、息づかいは荒く、意識朦朧とする頭。
極限とはこういう状態か!次の仕事に活かせるぞ!・・・という余裕はもちろん無く、
このまま息が止まってしまうのではないかと思ったほどでありました。(そんな最期は絶対嫌だ)
追い越しラインで軽自動車、大型トラックの禁断の2台抜き、
しかし、そうせねばならなかったのであります!(T^T) 
慎重に車庫入れを行い、震える手で車のドアを開けると、
ガレージでタバコを吸いつつ、のんびりと私を迎えた旦那を押しのけ、
「そこをどけー!!」と叫びつつ、パラダイスへ飛び込んだのでありました。
地獄から生還したワタクシは疲労困憊、血圧上昇で、数時間も起き上がる事が出来ず、
年末の貴重な休みを台無しにしてしまったのであります。


おしめや下着、シーツを汚してしまったジイちゃんを
いつもより少しだけ暖かい気持ちで許す事ができた、
それで十分じゃないか!と自分に言い聞かすのであります。