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「小次郎つばめ返し」

急ごしらえの増築はやっぱり外観を損ねる

印刷会社といっても、「印刷」が主である会社は少ないかもしれない。
印刷までの工程が、ほぼパソコン1台で行われる昨今、
むしろ所要時間のうちほとんどが制作に費やされ、
「さあ!オッケーが取れた!印刷だ!」
の時点で8〜9割方、仕事が終わったと言っても過言ではない。(←一度使ってみたかった)
ところが、お客様は印刷しなければ見積もりと一緒でタダだと思っているフシがある。
だから気軽に「ちょっと作ってみて」と言うのだ。


イベントのポスターを2種作ることになり、
ラフ案の提示、原稿の追加、校正と話は順調に進んでいたのだ。
しかし幾度かのやりとりの末、最終段階になって
「この2つのポスターを1枚にまとめてください。」と仰る。
なーーーんでーーーすとーーーーー!???
「2種類刷るより、1種類刷った方が安上がりでしょ?」
じゃ最初からポスターを1種にすればいいじゃないか!
例えると2棟の家を造りはじめ、棟上げまで済んだところで
「1棟にして二世帯住宅にしてください。」
と、言うのと同じなのである。
そこまでの制作時間や材料費は、印刷していなくてもかかっているのだ。


「てやんでえ!!!」
と、啖呵の切れない気弱な頭領(私)は、不要になった1棟の家を平地に戻し、
もう1棟を二世帯住宅にするべく、黙々と部屋の増築するしかないのであった・・・。