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「小次郎つばめ返し」

大河ドラマ 龍馬伝 第2部 第16回 『勝麟太郎』

いよいよ運命の二人、龍馬と勝麟太郎武田鉄矢)との出会いの回です。
勝に会うために千葉道場に押しかけ、渋る重太郎に頼み込む龍馬ですが、
「どうしても勝に会って話してみたい!」という超個人的で漠然とした理由に、
定吉や幕府のお偉いさん松平春嶽まで巻き込んで、とうとう願望を達成させちゃいました。
「迷惑を掛けるんじゃ・・・」という気遣いも、「脱藩の身で畏れ多い・・・」という控えめさも一切無し。
何かをしたい!と思った時の龍馬は、自分を中心に渦を巻いて全てを巻き込んでしまう台風のようです。
強引に引き寄せらた周囲の人々も、戸惑いつつ何故か嬉しそう。
龍馬が人と違う才能があるとしたら、大胆な行動力、天才的なひらめきというより、
「こいつの為に何かしてやりたい。」と人に思わせる辺りかもしれません。
龍馬の喜ぶ顔を見ただけで大満足の皆様でございました。


心配していた勝先生とのシーンですが、
×だらけの通信簿とボケツッコミのテンポの良さで大変楽しめました。
ただ勝先生の横顔が血気盛んな青年というより、一癖ある頑固爺に見える・・・。
その辺りは視聴者の想像力と努力に委ねられたという感じでしょう。


武市半平太もまた周囲を巻き込んで驀進中。
下士という身分のため、自分の能力を過小評価した(と思い込んでいる)吉田東洋=幕府に仕返し中。
加尾を使って諜報活動をし、以蔵を使って邪魔者を排斥し、
最後は帝を使って幕府を揺るがせました。
常に人を使って自分では動かず。
「攘夷」さえ、仕返しを実行するためのアイテムのように感じますが、
当人は「純粋に日本国のためにやっている」と思っている辺りが大変イタイです。