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「小次郎つばめ返し」

私も20代ぐらいまで戻りたい

トイレに行くわけでもなく、寝室へ行くわけでもなく、かといって、迷ってる風でも無さそうなじいちゃんが
1時間ほど歩き回ったところで「どうしたの?」と声を掛けると、
「わしの帽子と服が無い。」と言うので、ああ、仕事に行くと思ってるんだねと旦那と言い合い、
「今日は日曜日だから休みよ。」と適当に言うと「そうか、ありがとう。」と納得した様子。
しかし10分も経つとまた徘徊が始まり、
「わかった!仕事の帽子じゃなく、冬にかぶっていた毛糸の帽子の事なんだ!」と
タンスから出して被せてみたが、特に反応は無し。
ひたすら「帽子と服が無い」と繰り返すのであります。
「なぜ要るの?」と聞いてみると、「なぜ要らないんだ?」と聞き返されてしまいました。
仕方なく「どんな帽子?」と訊ねると
「学生帽と学生服」という意外な答えでした。
歳を取ると子どもに戻るというけれど、今、中学生か小学生あたりまで返った模様。