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「小次郎つばめ返し」

日々イチローなばあちゃん

「骨が折れているかもしれないので診療所へ連れて行ってくれ。」
と職場にばあちゃんから電話があったのは出社してまもなくでした。
腕から腰、足まで痛くて昨日から一睡も出来ない(出た!)と電話口で訴えるのを聞きつつ、
骨が折れていたらこんなにのんびり電話は出来ないだろーと思うワタクシ。
しかしそのままにもしておけず、家にとんぼ返りいたしました。
触るだけで「イタイ!痛い!」と大騒ぎだったばあちゃんを、何とか車いすに抱えて乗せ、
近くの診療所にそのまま車いすを押して行くと、
ドクターは、ばあちゃんの足や体を触り、話を聞いただけでレントゲンもせず、
「骨は折れてませんね。折れてたら一目瞭然です。
 何か訴えたい事や不満があるのかもしれません。痛み止めより安定剤を出しましょう。」
という見立てでありました。
骨が折れてないと聞いて安心したのか、たちまち穏やかな表情になるばあちゃん。
車いすを押して家に帰る頃には
「暖かいけど風が吹くと少し寒いねえ。」と桜を仰ぎ見たり、
「あれ?あそこはもう渡れるの?」と工事中の橋を指差したり、大層ご機嫌でありました。
折れていたのは「骨」じゃなく「心」だったようです。