oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

入院記:詫びる母の日

カーテンからひょいと顔を覗かせたのは、昨日も来たばかりの母。
「そんなに度々来なくてもいいのに・・・。」と憎まれ口を叩くと、
母はカバンから昨日頼んだ洗濯物と“御神酒”と書かれた透明なボトルを取り出して、
「毎日『ご心配を掛けて申し訳ありません』と神様にお詫び申し上げて、少しずつ頂きなさい。」
と宗教家のような事を言って差し出しました。
“御神酒”を持ってくるために今日も往復3時間掛けてきてくれたのか。
思えば私は幼少の頃から髄膜炎だの肺炎だの小児リウマチだのろく膜炎だのと様々な病気に罹り(罹りすぎ)、
その度に母に心配を掛けてばかり。
日頃無信心な私だけど、御神酒を手に取ると口の中で『ご心配を掛けて申し訳ありません』とつぶやきながら
母に向けて詫びたのでした。