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「小次郎つばめ返し」

inside:オダギリジョー vol.1

“hazard”の出だし、唐突に曲が切れ、画面はインタビューを受けるオダギリ氏のアップ。
「ん、多分役者として僕を気に入ってくれてる方とは違うことやってると思うんですよね。」
再び“hazard”が同じリズムを刻み、またすぐにインタビュー画面に切り替わると
「あのー好きでやってるだけで、あんまこうなりたいとか無いんですよ。」
赤いライトの部屋でインタビューを受けるオダギリ氏の口調はいつものように穏やか。
「僕に出来る音楽をいい形でのこしたいってだけで・・・。」
テロップは『表現者JOE ODAGIRI』。


○『オダギリ氏の音楽活動の始まり』
「ドラムってかっこいいなと思ったのは多分“ジッタリンジン”のあのドラムの方だと思うんですよね。」
妙に緊張感のある赤い空間でオダギリ氏が口にしたグループ名は“ジッタリンジン”で、
私はこの時初めてこのグループ名を聞いたのでよく分からないんですが、
早いリズムのかわいい曲はなんとなく覚えがあります。
「あんまり女性のドラムっていないじゃないですか。カッコよく見えたんですよね。
 男のパワフルなドラムよりも魅了されたんですね。」
うんうんうんうんといつもより長めに頷くオダギリ氏。
「もともと引っ込み思案ですごくシャイな内気な性格なんで、前に出て歌を歌ったり、
 ギターを弾いたりするというのは恥ずかしくてできないので、ドラムとかベースとか、
 ああいうリズム隊で後ろで渋くいるのが好きだったんですよね。」
今流れているカワイイ曲とオダギリ氏がどうにも結びつかない私。
モックンが好きだったり、オダギリ氏に対してまだまだ知らないことだらけです。
「ドラムやってて良かったなと思いますよ。全部の楽器にリズムって言うのが必要ですからね。
 ドラムやってたことで音楽が広がりましたね。」


○『19才アメリカ留学時代』
「確実に影響されてしまったのが“トム・ウェイツ”とか“ニック・ケイブ”とか“フランク・ザッパ”とか。
 聞き始めたのは19ぐらいの時でしたね。
 アメリカに留学してた時にそういうのがワァーと自分の中で広がってたんで・・・。」
相当アクの強いラインナップですね。
「初めて聞いたのはトム・ウェイツだったんですけど、ビックリしましたね、最初聞いたときは。
 何をミックスしたらこんな音楽になるんだろうって。」
今、あなたのCDで同じショーゲキを受けてる人がたくさんいるかもしれません。
「すごい音楽だと思いました。実験的なことをやってくれる人達と言うのがすごく気になり始めて、
 音楽っていうのはメロディ、詩、いろいろあるにしても、
 『音を作る』って言うことなんだなぁと根本を教わった気がしますね。」
「“勝手にしやがれ”さんはデカダンスピエロっていうアルバムがあったんですけど、
 そんときにメチャクチャカッコイイバンドがいるなぁと思って・・・。」


〜〜〜〜〜〜チェリー・ザ・ダストマンのPVメイキング〜〜〜〜〜〜〜
カメラモニタの向こうでコミカルな動きのオダギリ氏。
カメラチェックで「刑事物が出来ますね。」とオダギリ氏が言うと手を叩いて大笑いの武藤さん。
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マイクを持つ勝手にしやがれの宣伝部、武藤さんと飯島さん。
「オダギリ君はホントは歌いたくないってっつたんですよね。」
横で吹き出す飯島さん。
「我々と混ざって自分が果たしてボーカルやるのはどうなんだろうかとかすごい悩んでる中で、
 逆にオレはオダギリ君に勝手にしやがれに入って
 『チェリー・ザ・ダストマン』のボーカル役に徹して欲しいと・・・」
武藤さんの言葉を受けたようなオダギリ氏の告白。
「歌うのヤダなあと思って・・・。」
オダギリ氏がどういう形でこの企画に参加するのか?
当時のオダギリ氏の揺れ具合が分かるコメントです。
「ギターか映像か撮影か、どれかが出来ればいいなぁと思って受けたんですけど、
 結局いつの間にかボーカルをやることになっちゃったんですね。
 なんか丸くまとめられてましたね。」
丸くオダギリ氏をまとめた武藤さんのオダギリ氏の印象は
「ホントはすごく真面目でシャイ、やることには全力で向かってくれるような感じで
 仕事のやり甲斐はホントにあったなぁという感じで・・・。」
オダギリ氏をパートナーとして信頼してくれていたことがよく分かる嬉しいコメントです。
つづく。