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「小次郎つばめ返し」

何度も私たちの後ろを通って窓に向かう姿は、老犬ハナちゃんを思い出させるのであった

この春からこっち、2階の窓から外の育ちすぎた栗の木を眺めるのが社長の日課となっている。
栗は枝や葉が空に向かって生い茂り、栄養がそちらへ行くせいかほとんど実を付けない。
それでも今年5個のイガが確認され、社長はそのイガが実を割るのを楽しみにしているのだ。
それはもう2時間に一度は2階に上がってきて実を数え、1階の木の下から見上げて数え、
通りすがりに実を数え、そんなに確かめても増えるわけでもないが、
最近では栗の実を数えることがほぼ社長の仕事のようになっている。
一昨日、その栗のイガがついに実を割った。
ところが栗の実がどこにも落ちていない。
社長の落胆振りは、主任が専務に「どっかから栗を買ってきて、下に撒こうか。」というほどである。
それより83才になる社長は、そろそろ「家の縁側」で栗の木を眺めたらどうだと思う私であった。