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「小次郎つばめ返し」

五代雄介は聖人か

大雪で家から出られないため、
ウツラウツラと考えてみました。

五代は人間が出来すぎている、聖人のようだとよく聞くけど、
その度にう〜ん…と思うのは、当時の評価とずいぶん変わったなあと思うのと
(ふにゃふにゃとか、ひょろひょろとか、あんなのムニャムニャとか…)
私にはむしろ五代雄介が人間くさく感じるからであります。

神のように慈悲深く美しい心から出る行動と言うより、
いろいろな選択肢を前に悩み迷っても、
その中で一番したい事、しなくちゃならない事を選ぶシンプルな生き方と、
他を吹っ切る潔さが五代雄介という「人間の個性」じゃないかと。
人間だから時には間違えるし、迷うし、
熟考を重ねてそれしかないと思っても、
悩みや苦しみがジワジワ積み重なって弱ってくる。
周りもそれを分かっていて、世の平穏を取り戻したいのはもちろん、
五代を早く普段の生活に戻したいと力を尽くしている。

具体的には描かれてないけど、セリフなどから推察するに、
父親を亡くした小学生の頃は神崎先生に助けられ、
母親を亡くした時にはおやっさんに助けられ、
弱った時、落ち込んだり、荒れたときには、
いつも周りの人から手を差し伸べられてきたと想像出来るし、
自分が人を助けられる立場になった時、そうしたいと思うのは、
ヒーローだからとか特別な事ではなく、ごく自然な心の流れだと。

現に人が命の危険に晒されているとき、
それが全く知らない人でも、自分に何の得が無くても、
咄嗟に手を伸ばして助けようとする人たちがたくさんいる。
そんな動機で動くのは、人間しかいないと思うのであります。

拓くんや実加ちゃんあたりのエピソードでよく見られる,
「ヒーローが子どもの家出を大騒ぎして探すのか」に関しては、
ワタクシ的にはヒーローじゃなくて、五代雄介という一青年が、
彼の性格で行動していると思っております。