oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

年寄り心と秋の空

「冬物の長袖じゃ暑くてかなわん。着替えたい。」
と、いつものように唐突に言ってくる義父。
そりゃそうだろう!私たちは5月からすでに半袖だもんと思いつつ、
「タンスに出してあるって言ったでしょう?いつでも着替えて良いんですよ。」
と、やんわり暑けりゃ何故着替えないんだ?と言う私の声は、
義父の耳が最近単語さえ判別出来ないほど遠くなったため、多分まったく聞こえていない。
半袖のポロと夏用の下着類を一式手渡しすると、さっそく着替えていた。
しかし、今朝義父が台所にやってきて言うことには、
「コタツも無いし、半袖だから寒くてかなわん。」
見ると半袖のポロの上に半袖のパジャマを重ね、その上に袖無しのチョッキまで着込んでいるのだ。
「あなたが暑いというので片づけたのよ。」と言うのはあきらめ、
半袖と長袖両方のポロを渡し、「好きな方を着て下さい。」とだけ事務的に言う嫁であった。