主任のハードには『主任の秘密のお部屋』というフォルダがあります

うちの職場では基本的に１つの仕事を１人が最後まで担当している。
チームを組んだりする予算も人も無いからである。
だから『デザイン：小次郎　コピー：小次郎　イラスト：小次郎　カメラマン：小次郎』
てな具合で全てを薄〜く広〜くやらなければならない。
しかし同じ制作内でも写真補正はあの人、グラフや表はあの人と言う風に得意不得意な分野あり、
これは得意な人に任せた方が早くキレイに仕上がるだろうと思われる箇所を同僚にお願いする場合がある。
こんな時はこっそり横目で相手の仕事の進行を確認しつつ、
気分良くやって頂くために絶妙なタイミングで話を切り出さなくてはならない。

ある日私が愛機のハードを開くと怪しいフォルダが作成されていた。
フォルダ名は『オダギリジョーさんへのお手紙』。
コレはズルイ！！
馬にニンジン、犬に骨っこ、のだめにゴロ太状態の私は、
ワナだと知りつつ、ついフォルダをクリックしてしまった。
中には写真数点と名刺の台紙。
「お願いね。」
主任が自分のモニタから目を離さずクールに言ったのであった。