oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

人生は遠回り

先日の徹夜出勤の腹いせに
「今日午前中にコレが終わったら帰っても良いですかっ!!?」
と、「ダメだなんて言わせねえぞ」的に専務に迫り、午後から休みを貰った昨日。
いや、よく考えたら昨日だって本当は全国的に休みの日なのだが、
あの夜以来どうも体調が悪いので、気分転換に娘と久々買い物に出ることにした。
同じ市内に買い物へ出るより、トンネルを抜けて隣県に出た方が早いのだが、
「いつもと違うパターンにしよう!」と、市内の駅前へ向かった。
なにしろ気分転換だから、音楽かけて田舎道をブンブン飛ばすことに意義があるのだ。
ところが20分も走ると市内に向かう三叉路で『土砂崩れのため通行止め』の看板が。
もう一方の道をそのまま進めば、いつものように隣県に行けるのだが、
なにしろ気分転換だから。
ちょっと引き返せば、遠回りにはなるが市内へ出られる。
娘と私は初志貫徹で今来た道を引き返したのだ。


その分、いつもより時間が掛かって午後3時前。
まず大きな書店に「買うぞーーー!!」と意気込んで入るやたら元気な2人。
しかし20分後、収穫無しの手ぶらで再開する母娘であった。
「じゃ、次はジーンズ専門店へ行くぞー!!」
と、再び車を走らせ駅前のデパートに車を入れる。
どこでもそうだと聞くが、この駅前通りは郊外型のショッピングセンターにおされ、
すっかり人通りが少なくなっていた。
そうなると店員の覇気はなくなり、商品の品数は抑えられ、なんだか町全体が拗ねて見えるのだ。
すっかり購買意欲をなくした2人は
「・・・・・・いつものところへ行く?」
と、遠回りに遠回りを重ね結局隣県のいつもの場所にいくことになったのであった。
夕方4時。
もうあまり時間がない。
『気分転換のドライブ』は、すっかり『何が何でも買ってやる』に目的が変わり、
午後を無駄にしたくないと焦る私はジーンズショップに、娘はCDショップに急いのであった。


辺りも暗くなり始めた午後5時半。
衝動的に買ったいくつかの物を後部座席に納め、家に向かう車中。
やたら疲れを感じる私。
カーブしつつ徐々に高度が上がってくると、
目の前にほんのり赤い夕空がカクテルのように山の稜線に沈む、
その日初めて心の底から癒されたのであった。