oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

[世界遺産]古都奈良の文化財

大仏の頭のてっぺんから人が出て来るというショーゲキの映像で始まった世界遺産
あの仏の手のひらに乗ってみたいと思った人はたくさんいそうだ。


政治、経済文化の中心にあっていろいろな影響を受けながら昇華されていった京都の文化と違い、
千年以上も前の日本文化を今にそのまま伝える奈良は変わらなすぎて、ちょっと浮き世を超越したイメージがある。
シルクロードを渡って伝わった各地の文化はその発祥の地では廃れ、奈良にしか残らないものがあるという。
奈良の変わらなさも世界規模なのだ。


一般に日本人は新しもの好きで流行に敏感だと言われている。
実際、最先端だと思っていたファッションや技術はすぐに身の回りから無くなり、
目まぐるしく暮らしが変化し続けている。
では何故日本にしか残らなかったのだろう。
「古い文化を守り伝えていかなければならない。」という義務感だけでは
ここまで残っていなかったような気がする。
ひょっとしたら好奇心いっぱいで新しいものや珍しいものに飛びつくと同時に
気付かないうちに古いものにも惹かれるという「日本人」の遺伝子がそうさせてるのかもしれない。
最先端の技術を持ち常に形を変える文化や景色を持つ東京と
千年以上伝統文化、景色や空気まで何も変わらず今に至る奈良を
狭い国土に併せ持つ日本という国に象徴されているような気がする。
もしそうであるなら、この国の文化は千年先も受け継がれていくに違いない。