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「小次郎つばめ返し」

[感想]スタジオパークからこんにちは その10

3、憧れの監督に誘われる
VTRは「この世の外へ クラブ進駐軍」。
ラッキーでストライクじゃねえかっ!のシーン他、ドラムを叩く昌三くん。
「この映画の監督が憧れの・・・」
「憧れでしたね、阪本順治監督・・・・」
ここで画面にパーティーで個人的にシロウトが撮ったような阪本監督の写真が出ると
アッハッハッハと上田アナもビックリするほど大笑いのオダギリ氏。
至近距離からフラッシュが監督の顔に反射して、白くむくんだような顔をしています。
「その笑いは何ですか?」
なおも笑いながら
「何の写真ですか、コレ?監督OK出したんですか?この写真。」
まあ確かにオダギリ氏が訝しむほど、この写真の監督は「おっさん臭い」。
「使われてると言うことはそうだと思いますけどね。」
そぉかぁ〜〜といいながら軽くショックを受けているオダギリ氏


「いや、こだわる監督なんですよ。ほんとにストイックにあの・・・作品作りに本当に人生全てを掛けてる監督で、
 何であの写真でOKなのか、ボクは分かんないくらいですよ。」
作品作りと自分のスナップとあまり関係ない気はしますが。
「全然OK出さないんですよ、何にしても!」
「この映画の演技の時も細かいんですか?」
「いやそりゃもう細かいですねえ。あの〜・・・まず、リハーサルをも重ねます・・・」
すんごい日本語がヘンですよ。細かくない私でもNGです。
「あの・・・・・・・・まず固めるんですよ、リハーサルを何度もやって。間を引けとか足せとか、
 ニュアンスがああだ、こうしろとガチガチに。で、おし!!本番いこう!といって行くんですが、なかなかOK出さないんです。
 何回も何回もやらされて『おし!おまえら芝居が固まってきた。休憩!』って。いや固めたのアンタじゃん!みたいな・・。」
撮影時の監督の様子をイキイキと話すオダギリ氏。
「最後の最後にですね『用意!好きにやれ、スタート!!』・・・スタートの前に『好きにやれ』って・・・。」
「固めて固めて?」
「固めて固めて最後に好きにやれ!てグチャグチャにさせるんですよ。」
と悪口をいいつつとても嬉しそうなオダギリ氏。
「ワケ分かんなくなっちゃうじゃないですか、いろいろダメ出しを受けてる中で、もう自分の中でだんだん出来てきたものを
 『よし好きにやれ!』とか言われて、や、や、どうしよ!って中でやらなきゃいけなくて。」
もう監督が好きで好きで仕方ないのね。
「本当に細かいんでよ、すごいこだわるんですよ!」」
わかりましたから。もう大好きなのは分かりました。
「フィルムってお金が掛かるんですよ。監督は気にせず何フィートも回す。その・・心やーー!!みたいな・・・スゴイですよ!」
いやホントにすごい!!さっきの口の重さはどこへやら。


「現場を踏む前から憧れていたというのは?」
「あのーだいたい作品を見ると、毎回心意気が分かるわけですよ。すごいシビアなものが画面から伝わってくるんですよ。
 これ相当練って撮ってるなあーみたいな・・・。」
確かに画面からものすごく伝わってきますよ。いかに役者オダギリジョーが監督として阪本さんを尊敬しているか。
「いろんな作品がある中で、何だろう・・・エゴが見えないっていうか・・・監督が自分を追い込んで追い込んで出るものを
 出してるような、何か痛いに近い物が見えたりするところがすごく好きで・・・。」
はぁ〜〜という上田アナのため息は監督のストイックさに対してでしょうか?
それとも人が違ったように喋りまくるオダギリ氏に対してでしょうか?
「物作りをちゃんとしている感じがしたんですよね。すごいエラソウなんですけど・・・。」
あーーーズキズキ・・・・・。最近仕事に身が入らないなあと我が身を振り返ったりして・・・。
「役者としていつか監督の指導を受けたいっていうのがどうしてもね。役者心が・・・。」
誘われたワケですね?と言葉を探すオダギリ氏にフォローを入れる上田アナ。
『クラブ進駐軍』の公開前は舞台挨拶など珍しく広報活動を率先してやっていたオダギリ氏。
オダギリ氏がこの映画に掛ける意気込みは阪本監督のためという理由が大半を占めていたんですねえ。
意外なことに好きな人にはトコトン尽くすタイプですか?
つづく!!(多分次で終わります〜)