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oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

『アリスの棘』 第9話 

「腎臓の保管をお願いしたい」
そんなものの保管が出来る人と言えば病院関係者か、
出来る環境が整っているところにいる人か。
移植前の内蔵がどのように保管されるものか、ちょっと調べてみたんですが、
臓器の血液を洗い流したあと「単純冷却法,持続灌流法,凍結法などの低温状態」で保存され、
腎臓の場合、保存期間は「48〜72時間」となっているようです。
病院以外で臓器を保存できる大きな冷蔵庫があって不自然じゃない場所だとしたら、
今のところあそこしか思い当たらず、
かつ予告の「多くの人の人生を狂わせておいて、1人のうのうと生きている人物」という
今まで実害の無い人と言えばあの人しか思い浮かばないのであります。
しかも、そのバックボーンは最終回前だというのに未だ謎だらけです。
三日間の休養も単にフラグなのか(←誰かって言ってると一緒じゃん)、何かの準備期間なのか?
おそらくほとんどの視聴者が思い浮かべている人は同じだと思いますが、
これまで予想を覆され続けてきたドラマですから、そこに着地する…のかなあ…?
どちらにしてもその人物が浮上することで
全ての事件が連鎖、地続きであることが明らかになるのでしょう。


ふと浮かんだ西門の疑念は事実を積みあげていく度に真実になり、確信に変わりました。
ワインを手土産にいつもの口調で静かに穏やかに明日美へ話しかける西門。
その何の変わりもない普通の動き、佇まいから、
どこか何かがいつもと違う…と明日美と視聴者に感じさせます。
ゆっくりと静かに拡がり始めた黒い闇が加速度をつけ、
西門の心の中を次第に覆っていく様子が見事であります。
「俺は君を裏切ろうとしている」と言っている時点では、
その言葉通りまだ揺れていたのかもしれません。
しかし急ぐわけでもなく、空港の中へユラリと入ってくる西門の目には光はなく、
平べったい暗闇があるだけで感情が読めず。
「人間」からも落ちてしまった、まさに「闇堕ち」。
またカッターというのが冷えます。痛みがダイレクトです。
身近にあるモノを無意識に手にした行動なのでしょうか。
命を護ろうとする明日美と、奪おうとする西門。
明日美が次に護ろうと走ったのは、西門の明日(未来)でしょう。


このドラマのテーマは「赦し」だという上野さんのインタビューを読みました。
まったくの蛇足ではありますが、
オダギリ氏はつくづく「赦し」にかかわる役者なのだと感じた次第です。