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「小次郎つばめ返し」

見積もりは適正にプリーズ!

印刷関係の機械は、とてつもなく高価で、
カラーの印刷機なら数千万円から数億円、
出力機、丁合機、断裁機、梱包機、折機と全てを機械化するのはまず無理で、
小さな印刷所は、工程の多くをアナログ方式で進めるのでございます。
いわゆる手作業。
例えばp60の冊子を作るときは、5回6回目と訂正を重ねてOKが出ると、


※以降(機)は機械、(手)は手作業です。
(機)M(赤)、C(青)、Y(黄)、K(黒)に分版出力(ちなみP60だと30×4版で120枚)→
(機)軽トラ2台分を繋げたような大きな印刷機に印刷工が乗ったり降りたりしつつ
   CMYK版を取り付け片面ずつ印刷→
(手)乾燥後、ページ毎に手作業で数える→
(手)ページの順番に並べ、製版部、製本部が集結、人海戦術で1ページずつ手で拾う。
   どこかのページが余ったり足りなくなると、今まで終わった分を全てめくって確認→
(機)綴じ機で背を閉じる→
(手)のり付けがちゃんとされている1冊ずつ確認→
(機)断裁機で化粧断ち、ようやく冊子の形に→
(手)再び製品に傷がないかチェック→
(手)25冊ずつ梱包→営業が納品
という、実に地道な手作業の多い工程を辿るのでございます。


人手のない昨今、納期が迫ると、全ての社員が自分の仕事はさておき、
数時間ひたすらこの作業に従事することになるのであります。
やれやれ間に合ったと笑顔でコーヒーを煎れていると、
「でもこれだけの作業で利益が1万円って、ホントやってられないよね。」
という社長の言葉を聞いて愕然(((((( ;゚Д゚)))))
やってられへんのはこっちじゃー!!!と叫んだのでありました。