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oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

たみおのしあわせ

オダギリジョー 映画

平成21年3月1日視聴 公開:2008年7月19日放送 監督:岩松了
Cast:オダギリ ジョー 麻生久美子 原田芳雄 大竹しのぶ 小林薫 忌野清志郎 石田えり 冨士眞奈美


岩松監督はきっと女性がコワいんでしょうねえ。
コワいし、よく分からないのかな。
実際開き直る女ほどコワいものはありません。
でも興味津々で遠くからジリジリとにじり寄っては、ワッ!!と嚇されて一目散に逃げ、またにじり寄る・・・みたいな、
キバコさんちのレトリバーに恐る恐る近づく、うちの娘を思い出しました。


民男の父伸男(原田芳雄)と民男(オダギリジョー)の二人でずっと暮らしてきた親子が、
突然現れた親戚や無遠慮な他人達に振り回されつつも、
新たな家族の一員を迎える緊張感とか戸惑いとか喜びを味わうワケですが、
後から思い出すのは結婚がどうの・・・より女、女、女、とにかくいろんなタイプの女性たちの事であります。
美しく妖しくふてぶてしく、本能のままキッパリと生きられる彼女らを、
監督も含め男性方には、意思疎通のエイリアンのように思えるかもしれません。


遅れて観るため気負いが無かったのか、あまり評判になっていない気楽さもあったのか、
私は最初から意外と楽しむ事ができました。
面白いのは、静から動への突然のオン。
駅のホームから突然走り出す民男とか、自転車で逃げる大竹しのぶを追いかける小林薫とか、
息子に手を差し伸べて共に逃げ出すシーンは、本当に式の参加者同様、驚きのあまりソファーから立ち上がってしまいました。
フライヤーなどで見る、式場での険しい表情の民男を
「父とフィアンセの関係を疑った顔」だと思っていましたが、
父を欺く父の恋人(大竹しのぶ)と叔父(小林薫)への怒り、それに気づかない父への苛立たしさだったんですねえ。
そして父は、民男のフィアンセ(麻生久美子)が息子を幸せに導くとは限らない事を知り、
父は息子のために、息子は父のために、思わず取った行動が逃避行ということでしょうか。
結局、民男親子は瞳(麻生久美子)に亡くなった妻、あるいは母の面影を見つけただけで、彼女自身を必要としている訳ではなかったし、
彼女も何かを振り切ってキッパリと生きるキッカケが欲しかっただけのようです。
民男親子は思い出の中の家族関係に、未だ他の人が入り込んでくる事を拒否していたのでしょう。
そして、涼しげな着物を着て日傘を差す、清潔で優しげな女性に
岩松監督の子供が母親を恋慕うような、ロマンチックで甘酸っぱい女性像を感じるのでありました。