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「小次郎つばめ返し」

18年目の徒然

「大切なもの」というのは、対象が人であれ物語であれ言葉であれ映像であれ、

何故それが自分にとってそうなのか、大切であればあるほど説明のつかないもので

ダメとか良いとか関係なく、結局「特別なもの」としか言いようがない。

私にとってそれが仮面ライダークウガウルトラマンオーブなのだ。

 

仮面ライダークウガは放送終了後、彼らのその後が示されなかったことで

ファンの心と頭の中だけで物語が進んだり広がったりしながら

(小説化を挟みつつ)五代や一条さんはクウガという作品と同じくワープすることなく

私たちと同じ18年間を過ごしてきた。

その間、絶えず吹きつける風雨から大事な作品を守るために

心の中の城壁が少しずつ高くなってしまった。

自分勝手で偏った城壁だと重々承知しつつ。

そして城壁の外側で描かれる物語は違う世界だと自分を納得させてきたように思う。

 

平成最後のライダーで、あのクウガの世界が描かれるという。

思ったよりも穏やかに過ごせるのは

怪獣ラジオで城壁の上を覆う雲を抜け、青空が見られたお陰かもしれない。

こうでなければならないとも、こうであってはならないとも思わないけど

高くなった城壁を乗り越えて、心の中のクウガに新たな物語を付け加えるのは

なかなか難しいかもしれないなと思う。

 

そう思いつつも、新しい世代のクリエイターたちによってつくられた物語が

堅牢で高い城壁をあっさりと乗り越えてくることをどこかで期待もしている。

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