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「小次郎つばめ返し」

重版出来! 第7話

「いままで本気で闘わないまま来てしまいました。」
あちこちから「それはわたしだー!」と木霊した(ように感じた)火曜日のTL上。

http://www.tbs.co.jp/juhan-shuttai/story/ep7.html

才能は才能を見抜く。
絵が下手すぎて世間を騒がせた中田伯を
最初から怖れていた沼さん(ムロツヨシ)にも実力があったはず。
漫画に関しては誰も認めなかった中田伯が
唯一認めた漫画が沼さんのネームであります。
なぜ沼さんの漫画が読む人に伝わらなかったのか。
沼さんがそれに気付いた今、もう一度本気で闘って欲しかったと思うけど、
自分の認める才能(中田伯)が自分を認めてくれたことに
満足してしまったのかもしれません。
人が必死で考えて出した答えを他人は受け入れるしかない。
思いを飲み込む五百旗頭さんの横顔を見て思うのでありました。

頑張れば絵が上手くなる、頑張れば報われる、
そんな都合の良い展開はなく、
打ち切りになる漫画家、いつまでもデビューできないアシスタント、
新人は振り回されストレスでダウン寸前、
一度成功した作家の落ちぶれた現状、
どうすれば良いか結論も正解もありません。
「作品を作ると言う事は、醜くても情けなくても自分と向き合わなければならない」
このドラマは三倉山先生が言うように、
常に物を作り出している制作者さんたちが、
自分自身と向き合い問うているのかもしれません。

と言うことで穏やかな気持ちで私も向き合ってみました。
本気で闘って来なかった理由として、
期待に添えられなくてガッカリされたくないし自分もガッカリしたくない、
かっこ悪い自分を見られたくないという最初から負け戦想定、
そのため、いつかは闘うけど今はその時ではないと理由を付けて回避。
いつまでも「やれば出来る子」という希望を
自分の中に残しておきたいからだろうなという結論に達しました。
お、おぅ…

〜〜〜〜〜余談〜〜〜〜〜
「どんな漫画家になって欲しいですか?」と問う心ちゃん。
「どんな俳優になりたいですか?」と言う問いに
ただ「良い俳優」と答えた俳優さんがいたことを思い出しました。
「有名な先輩俳優の名」でも「演技の巧い俳優」でもなく「良い俳優」。
当時、言葉足らずだと感じた答えの意味を、
十何年経ってようやく分かるワタクシであります。