oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

ありがた迷惑さえもありがたい母の愛

お返しの品は、慶事より弔事の方が圧倒的に多いこの頃。
包みを開こうと手に取った瞬間、
幼い頃に過ごした実家の魚屋の2階住居スペース、
6畳和室の畳の匂いと押し入れを唐突に思い出したのであります。
押し入れの下には鍋やスプーン類、タオルなど
お返しの品や引き出物が箱に入ったまま、山ほど納められていて、
せっかく貰った新しいタオルがあるのに、
母が古いタオルを洗っていつまでも使うのを不思議に思っておりました。

私が結婚するときに押し入れの品物は解禁、
「これはどう?可愛い柄でしょ?」と嬉しげな母を見て、
あんなに小さな頃から、この時のために集めてくれてたのかとジンワリ。
「タオルなんて腐るものでもなし、私も娘ちんのために置いておこうか…」
とチラリと思ったものの、
結婚して20年以上、流行や好みから外れ、
未だ褪せた箱に入ったままのそれらの品を見ながら、
あ、やっぱ、新しいものはその時に使うのが一番!
と洗濯機へ放り込むのでありました。