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「小次郎つばめ返し」

東映特撮公式配信記念『EPISODE30 運命』

金の力で強化されたとはいえ、一度も楽勝をしたことのない五代は
相手が強くなって来た頃から度々病院送りになります。
全治5ヶ月がたった3時間で完治。
五代の身体が人間離れしてグロンギに近づいてきている事を表しています。
「回復力が強くなる=身体のダメージが強くなる」
身体の痛みや苦しさと同時に人間とは違うものになるかもしれない恐怖。
五代の心身のダメージは相当なものだと推測されます。
五代の笑顔は、痛々しく儚ささえ感じるようになってきました。

「自分の身体が自分の物ではなくなってしまうかも知れないという恐怖の中、
あいつはずっとそれをやってるんだ」
怒りで震える椿さんの言葉に救われます。
初めて五代の内面を第三者が言葉にして語ったシーン。
あるライダー考察本の中で
「五代が1人で抱えて一条や周りがその悩みや苦しみにまでタッチしていない」
(ウロオボエですが)という言及があり、ワタクシ的にはモヤってたんですが、
取り乱す五代や、周囲が心配したり勇気づけるシーンが具体的に無くても、
時折挟む五代の横顔や、椿さんの言葉、これから出てくる様々なシーンで、
周りの友人たちが五代の苦しみ恐怖を理解し、
一緒に背負おうとしているのが伝わります。
同じ立場で五代の苦しさを背負えない歯がゆさや現実も承知しつつ。

ついに金の赤にパワーアップした五代。
その時のBGMは、高揚するものではなく、清々しくもなく、
むしろグロンギの登場を思わせるような禍々しいものでした。