oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

ワタクシそんなクヨクヨしてないけど

会社を少し早めに切り上げて、ばあさまの病院へ。
丁度介護士さんにツメを切って貰っているところでありました。
「まあ、アンタ久しぶりね!」
顔を見るなり聞こえの悪いことを言うばあさま。
「正月頃に来たから十日ぶりだね。」
と主に介護士さんに聞こえるよう、殊更大きな声で答えるワタクシ。
「ツメを切って貰ってるんだけど、今度はパーマを当てようと思うの。」とばあさま。
「この間も、同級生と一緒に食事に行ってね。
 小綺麗にしてれば、みんな若い若いと言ってくれるし、
 まあ、おだてられてというワケじゃないけど、
 私も悪い気はしないから、調子に乗ってオシャレをするのよ。
 日頃から身綺麗にしておかなくちゃね。」と数年ぶりの長いセンテンス。
実際には同級生にも十年くらいは会っていないハズだし、
自分で首を上げることさえ出来ない今、食事会だのどこかへ旅行しただのあり得ない話けど、
寝たきりで認知症、不自由極まりない状態で、ばあさまはますます自由に楽しく生きているらしい。
「まあ若く見えるとすれば、人の悪口も言わないし、何しろクヨクヨしないからね。」とばあさま。
また週末に来るね、と病室を出るワタクシに、
「アンタも朗らかに生きなさいよ。」と満面の笑みで手を振るのでありました。