oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

大河ドラマ 八重の桜 第47回 『残された時間』

エンジェルが視聴者のみなさまの心の鐘を激しく打ち、大きな悲しみに包まれた昨夜、
胸の痛みに耐えつつ、同時にワタクシの中では幸せの余韻が身体中に拡がった事を否定できないのでございます。
(間違いなく全国のクラスタさんも)


「耐えられない!!」
絶望と志半ばで去る怖れと怒りが入り交じった表情、
「何一つ容易くできたことはない!邪魔され、罵られ、全ては主の思し召しと思えば喜びに変えられた…」
一つのセリフだけで襄の人生全てを表し、真実であったろうと納得させられるシーン。
サブタイトル通り「残された時間」は2回。
そのため襄先生の人となりを深められるワンチャンス、ラストチャンスでございました。
この9回裏、ツーアウトフルカウントランナー無しの絶体絶命状態から、よくもまあ…(´;ω;`)ムセビナキ…


だけど、役者の力技に頼るなんて…


甘ちゃんなんだよ!!
本当は今回と来週、物語の収束に向けて、もっと細かくて滑らかな積み重ねが出来たんだ! !
それを…それをっ…!!(参照「仮面ライダークウガ 乙彼」)
と言って椿先生ばりに走り去りたいクウガ脳でございます。
いやもうこの段階では何も言うまい。(言ってるけど)
しかしながら1つ言わせてくれい!!
今回絶対に描いて欲しかった襄先生の大演説が、まるっきり足らねええええええぇ!!!
ここは周り(蘇峰や八重、大隈さん)がセリフ説明してはイカンと思うのですよ。
襄先生の言葉が、思いが、支援者たちの心の鐘を鳴らし魂を揺さぶらなければ。
大勢の心を動かす人には並外れた吸引力とカリスマ性という資質があったはず。
テキストにして2行で終わらすなんて!
ああ、なぜ主(制作)は襄先生に言葉を与えてくださらないのか!!


もう十分だから、大学設立は他の誰でも出来ることだからと取り乱して止める八重さん。
襄の人生全否定だというつぶやきを幾つか読んだんですけど、
ワタクシ実はここが非常に好きであります。
同士や戦友→夫婦や家族になったように感じる言葉でございました。
失いたくない、私のために長く生きてと言う事は八重のエゴであります。
相手の立場や思想を尊重して大らかに構えるこれまでの二人は「理想の夫婦」ではありましょうが、
生身の夫婦を感じにくかったからでございます。
言ってはならないことを口にしても止めたい!
女であり妻の部分の八重を見て、やっと愛情を感じる事ができました。
さらけ出し、互いの痛みや苦しみを抱きつつ、結局前進することを決めた夫婦。
足元はおぼつかなくても以前より強く結びつき、支え合って行けるでしょう。(あと一回ですけど)


だけど
「何一つ容易くできたことはない!邪魔され、罵られ、全ては主の思し召しと思えば喜びに変えられた…」
「新生日本への檄文」を残し、そのために大学を作ろうと大きな視点を持った襄先生、
やっぱりこれを映像で見たかったよ。

追記:かの大隈重信氏を「大熊」と打ち間違えるという失態をおかしたことをお詫び申し上げる次第でございます。