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「小次郎つばめ返し」

時には責務となる

ワタクシたちの効率が悪いのか、複数仕事を抱えているのが通常ですが、
必ずしも頂いた順番に仕事を進めるというわけではなく、
どうしても日にちの入ったチラシやポスター、納期厳守の仕事から手を着けることが多く、
今月いっぱいとか、特に決まっていないものは後回しになるのであります。
特にお客様が出来上がる課程を楽しまれる趣味の写真集や歌集など自費制作物は、
双方じっくりと練るため、納品までに数ヶ月かかることもよくあることなのであります。


例によって数日寝かされた短歌集の原稿は、施設に入所されている高齢の女性のもので、
手書き原稿は実に力強く美しく、お客様の知性、教養が溢れておりました。
本文はキバコさん、表紙はワタクシと原稿を振り分けて、別々に作業を進めていると、
編集後記の内容に「持病のため余命幾ばくもありません。この本が間に合えば良いのですが・・・」とあり、
キバコさんとワタクシはビックリ仰天!!
100ページ余りの短歌集を超特急で校正まで仕上げたのでありました。
私たちにとっては「仕事」ですが、お客様にとっては希望であり人生あり、
お客様の渾身の想いが込められた「遺言」を、私たちも又精一杯の力を尽くそうと思うのであります。