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「小次郎つばめ返し」

大河ドラマ 龍馬伝 第3部 第37回 『龍馬の妻』

這いつくばって裏書きをする龍馬を支えるお龍。
「『夫を支える妻』って、なんか胸やけがする。」
若き日のワタクシなら、「美しき夫婦愛の画」に反射的反発するところでありますが、
懸命に何かを遂げようとする姿を見れば、相手が男であれ女であれ、
それが大切な人ならなおさら、思わず手を差し伸べて支えたくなるものなんだな
・・・というぐらいには老成して参りました。
お互いを大事な相手だと確認し合った龍馬とお龍。
しかし「命の恩人」と連呼されるのは、正直微妙な気持ちになりますねえ。
なんか、その・・・恩返しに気持ちに応えてあげようという風に聞こえるじゃないですか。
「好きだから」なのか「恩人だから」なのか?
一緒に居られればいいじゃないかとも思いますが、女子の気持ちは結構フクザツなのであります。


その「命の恩人」に、いつの間にか龍馬を掻っさらわれ、
どうにも腹の虫が治まらないのが陸奥陽之介であります。
苦楽を共にしてきた王子が、難破した船から助け出した命の恩人の姫と突然結婚し、
ショックを受けた人魚姫のようであります。(違)
「命の恩人だから、姫と結婚する」と言われてもねえ。(しつこい)


自分たちの将来を語る龍馬と高杉晋作
明るい表情が痛々しいです。
その未来のために今を懸命に生きた2人には、
とうとう語った未来がやってきませんでした。
本当にやりたいことは、むしろこれからだっただろうと思います。
人は何も疑いなく「未来は必ずやってくるもの」だと信じていますが、
この時の2人のように、確実に約束された未来が無いならば、
ワタクシも今を懸命に生きるしかないようです。