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oozy Blog

「小次郎つばめ返し」

さくらな人たち

平成21年8月2日視聴 公開:2009年4月10日 監督:小田切
Cast:河本準一次長課長) 河原さぶ 三谷昇 山田浩


オダギリ氏の言っていた「小津安二郎監督作品と勘違いして手に取ってもらえれば」という策略の通り、
パッケージを見た旦那が「これを見てみたい気がする。」と言い出したのを必死で止めました。(こら)
目の前に繰り広げられる摩訶不思議な世界は、
対話というより、「りんご」「ゴリラ」「ラッパ」と続くしりとりのような、
言葉尻を追った、一見なんら関連の無い言葉のキャッチボールに見えるけど、
どうやってそのセリフに気持ちを乗せているんだろうと
涙や汗でグシャグシャな河本くんや、渾身の力を込める本気の河原さぶさんの顔を呆然と見つめ、
そして「ありがてえ」と呟いたのでした。


どんな映画にも、共鳴だったり、または反発だったりがどこかにあるものですが、
これほど自分と接点の無い映画も珍しいです。
分かろうとすればするほど分からなくなり、近づきたいのに全く近づけてもらえません。
「こんな映画観た事が無い!」というのが正直な感想で、
分からない事から生じる不安感と、妙に傷口に沁みる音楽で確かに心を揺さぶられました。
ひょっとしたら小田切監督にとっては本望な感想かもしれません。(都合良すぎか)
これだけ分からないのに、何故私の中に「しみじみ」が最後に残るんだろう。


この映画がR-15だというのは、ピーな部分がさらけ出しているからというより、
全てを正面からマトモに受け取ろうとする子どもには、頭中が?で覆い尽くされるほど刺激が強く、
衝撃を与えてしまう危険な映画だからかもしれません。
15歳をちょっと過ぎた娘と15歳をとうに折り返した私は、
「わからなさ」の不安感を帳消しにしようとするかのように
映画冒頭に出て来る柴犬のブサ可愛さをひたすら語るのでした。