その間娘は遠くから私を見守った（近寄らなかった）のだった

レンタルビデオショップに行かなくなって久しい。
以前のカードも既に期限切れのため、新しく作りかえることにした。
丁度『会員カードキャンペーン中！』ということで、
店舗の入り口に設けられた長机のところへ連れて行かれ、
「ここにお客様のお名前とご住所をお願いいたします。」
名前を記入し、ふりがなを付ける時、何を思ったか私は旧姓のふりがなを付けてしまった。
漢字の名とは全く違うふりがなを堂々と書類に書きながら、まったく気付かない私に、
店員さんは困惑しながら
「申し訳ありませんが、お名前が間違っておりますので、もう一度お願いいたします。」
と新しい用紙を差し出した。ギャフン！！！！！
「あら、あらら、旧姓を書いてしまった・・・」
大きな独り言を言う私は紛れもなくオバサン。
ようやく仮カードを発行してもらって店内にはいると、これまた「新作」だの「準新作」だの
１週間５本で1,000円だの１泊２日だの、でも今日は旧作100円だの、１の付く日は半額だの、
何がお得なのかワケが分からない。
レジへ持っていくと顔色の悪いお兄さんが
「準新作は一泊二日と一週間、どちらにされますか？」と尋ねたのに、
すっかり舞い上がっていた私は
「じゃ、三泊四日で。」
と言い放ち、お兄さんをまたもや困惑させてしまった。
日頃、印刷所へ来るお客様に値段や印刷方法の違いを説明しても分かってもらえないことがよくある。
「もうー、何度説明してもオバサンだから分からないんだよー。」
と、言うグチも今日はきっと私に向けられていることだろうと思い、
自分のオバサン化を実感した一日であった。