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「小次郎つばめ返し」

M size vol.4

「ウッヘヘヘヘ〜オダギリです。もうかなり慣れてきましたね4回目。」
多分3回目録りの後、休憩後を挟んでの再開なのでしょう。(※注:想像です)
さすがに4回目になるとタイトルコールが照れくさそうです。
「今週は引き続き富永監督、そして音楽を担当されています菊地成孔さんをお迎えして
 3人でやっていきまーす。」
テキストにするとまるで高校生のように溌剌として見えるかもしれませんが、
実際は低音のボソボソでダルダルです。
ペコリと頭を下げる3人は間違いなく同じ位置に座っているのに、
どうしてもオダギリ氏だけが下がって見え、まるでトリック絵画。
「今日はあの〜パビリオン山椒魚の話は追いといて、映画とサントラの関連について語る・・・、
 そういう回になります。」
今までだってパビリオン山椒魚の話はそんなにしてなかったような気はしますけど。
今回は3人がそれぞれのオススメサントラを持ち寄り、紹介するという企画です。


オダギリジョー サントラセレクト
『LOST HIGHWAY』-監督:デイヴィッド・リンチ(1997)

「これはデイヴィッド・リンチという監督が7〜8年前に撮った映画のサントラなんですけど、
 ボクはよく車で聞いてますね。とにかく暗いんですよ。ボヨ〜ンとする感じのサントラなんですけど。
 夜のドライブにはもってこいのサントラです。」
ドンドン、ドンドンという重低音が同じリズムで聞こえてきます。
急に照れくさくなったのか、「イエーイ」と誤魔化す三十路のオダギリ氏がカワイイです。
○富永昌敬 サントラセレクト
暗殺の森』-監督:ベルナルド・ベルトルッチ(1970)

「かなりバラエティに富んだ内容で、何故かすごくマイナーな○○(聞き取れませんでした)がやった
 サントラが半分入ってて、こっちはこっちでヤバイんですよね。」
この場合の「ヤバイ」はどう受け取ればいいのか分かりませんが、
オダギリ氏が「へぇ〜お得ですね!」と言ったところをみるとホメ言葉なんでしょう。
この前後半で毛色の違うCDはパビリオン山椒魚のヒントになったと監督。
菊地成孔 サントラセレクト
『2046』-監督:ウォン・カーウァイ(2004)

ウォン・カーウァイの映画にキム○クが出たの、喧嘩しただの、制作が止まっただの、また始まっただの、
 そういうゴタゴタを乗り越えて公開した結果、特に大したことなかったと・・・・・」
思わず私も伏せ字にしてしまった菊地さんのブラックコメントに、クックックと困り笑いの2人。
「音楽は素晴らしいです。ウォン・カーウァイ映画ってのはいろんな人のレコードを使うことで
 ゴダールと似た所があったんですけど、この作品からはオリジナルソング。」
映画通ならウ〜〜ンと唸るか、待てよ!となる所なんでしょうが、
基礎のない私は何のことか分からないまま、只今テキスト化しております。


「みんな暗いですね。」という通り、3人のセレクトは申し合わせたように印象が暗く、
これから何かが起きるということを予感させる抽象的な音楽です。
「大体映画のサントラでキャピキャピしたくないですよね。」
人生で一番キャピキャピ度の高いティーンに向けているとは思えないオダギリ氏の発言。
「菊地さん、映画に音楽付けるのは(パビリオン山椒魚が)初めてなんですか?」
「4作目ですね。地道にやってます。」
「違う点とかあるんですか?普通の時と・・・。」
オダギリさん、質問を省きすぎ!
映画のサントラと普通の曲を作るのは違うのかと聞きたいようです。
「あ、全然違います。映画の時は監督がM出しと言って『ここに音楽をいれるんだ』ということが決まってて
 打ち合わせがあるんですよ。」
へえ〜と興味深そうに聞くオダギリ氏。
「じゃ、(パビリオン山椒魚は)富永さんが決めたんですか?ここに音楽をはめたいとか?」
「決めましたね。」
と監督が答えると、へぇー!!(+クスッ)と失礼な反応のオダギリ氏。
「打ち合わせで増える方が多いのか、削る方が多いのか、どっちが多いんですか?」
オダギリ氏らしい制作寄りな質問が続きます。
「半分削ったね。倍作りました。」と菊地さん。
音楽を一切使わない映画がある昨今、サウンドトラックが出演者の一人であるぐらい徹底的にやりたかったと監督。
さすがに全部使うのは恐ろしいことになりそうで・・・と監督。
菊地さんがパビリオン山椒魚のためにどれだけたくさんの曲を用意したか分かるコメントです。
しかし相変わらずボソボソ、ボソボソと監督。
よく言えば朴訥、見たままだと口ベタです。
ボソボソ&ダルダル2人組で、トークショーか・・・・・・・。(遠い目)



「音楽使うの高いんですよね。」
既成の曲を映画に使うには高い使用料が掛かるようです。
映画製作って、いろんなところにお金が掛かるんですねえ。
「DVD化するときにすごい掛かるじゃないですか。だから使いたくなくなるんですよね。」
映画監督より不満タラタラのオダギリ氏。
こんなお金の話し聞きたくないかとオダギリ氏が言うのを受けて
「大体こういうセレクト(陰々滅々のサントラ)ティーンが・・・」
大丈夫。監督の心配はあまり問題ないと思います。
「いいと思いますよ。ティーンからこんなの聞けるとね、いい20代になるんじゃないですか。」
オダギリ氏の適当なフォローにクックックと肩を揺らして笑うゲスト。
「と、言うわけで次回は最終回。ボクと富永監督で『男30才トーク』をティーンにしたいと思います。
 お楽しみに。M sizeまだまだ続きます。」
30代ビギナーがどんな30才トークをするのか楽しみにしたいと思います。