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「小次郎つばめ返し」

家の番

亡くなった叔父さんは義父の弟で、それでも80才は越していたと思う。
義父はなんと16人兄妹で義母と結婚してこの家に養子にきていたが、その兄妹も義父を入れて4人になってしまった。
訃報を聞いて近くに住む兄妹や従兄弟がうちに集まってきたが、みな揃って80才以上。
今日の葬儀に出席する段取りを決めた後、食事時だったので簡単な食事を勧めると、
皆で食事をしつつ、久々にあった兄妹や従兄弟が世間話に花を咲かせ・・・・・・・て、無い!
「入院してるうちのミチコ(奥さん)は話が出来るが、声が小さいからわしには聞こえんのじゃ。」
と義父の従兄弟のおじさん。
でもその話が義父母に聞こえず。
何か言ってるらしいということは分かった義母が、
「私も最近耳が遠くてねえ。」
と、ちゃんと返答してあげられないことを申し訳なさそうに言った。
しかし、その義母の言葉は叔父さんに聞こえず、お互いが困惑した顔で見つめるしかなかったのであった。


年を取ると兄妹の葬儀にも出られず、親しい人と思い出話も分かち合えないのかと
ちょっと切なくなった夜でした。