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「小次郎つばめ返し」

オダギリジョーの韓国絵日記 その2

「緊張するなあ・・・。」
友人の自宅に電話してケータイのナンバーを聞き出すという大胆な行動に出ていながら、
いよいよ電話をする段になってしおらしい事を言うオダギリ氏。
緊張のためか右手はサングラスをグルグルと廻しています。
「Is this キュウナナ(に聞こえる) speaking? キュウナナ? This is Joe!」
受話器の向こうで興奮したような女性の声が聞こえます。
この反応に緊張が解けたのか、あっはっは!!と大笑いのオダギリ氏。
この“キュウナナ”(当てずっぽうです)という友人と言葉を数度交わした後、
さっそく今夜合う約束を取り付けました。
用件を終えて相手が電話を切っても、何故か手の中のケータイをジッと見ているオダギリ氏に
「閉じればいいんですよ。閉じれば。」
と、ケータイの切り方が分からないかと思った通訳の和久井さんが声を掛けると、
ハッとしたように2つ折りケータイを閉じて
「4年ぶりですよー。」とやっと笑顔。
懐かしい声を聞いて感慨に浸ってたのかもしれません。


「これが今一番ね、熱いと言われるショッピングセンターらしいですよ。」
約束の時間まで明洞(ミョンドン)の街を散策する野郎2人+和久井さん。
いいですねぇ和久井さん。両手に花じゃないですか!
カメラが通りを写すとそこはよくテレビで見る原宿にそっくりな街並みでした。
カメラの位置が前方を歩く人達よりずいぶん上にある様子から
この2人組が周りの人達より背の高いことを伺わせます。
そーかー・・・176cmが見る風景はこうなのね。
153cmの私が見たことのない世界ですよ。
背が高いというだけでも結構目立つのに、妙な雰囲気を放つこのグループに、
通りすがりの地元観光客の方々が遠慮がちにチラリチラリと見ていく様子がカメラに写ってます。
「すごいなあ。」
「すごいところだね。」
人波に驚いてひたすら同じ言葉を繰り返す一般観光客まんまのオダギリ&サンチュくん。
あのね、一応リポーターですから。なんかこう違う表現があるじゃないですか!・・・と思っていたら、
「不思議なのはあらゆる世代がいる。結構年上の方から、若い子から、みんなが(この街に)来れるんだね。」
とオダギリ氏。オダギリ氏は言葉にするのが上手い。


一人の女性に呼び止められサインを求められるオダギリ氏。
日本でもまだあまり知られてないこの時点で、少しキテレツな格好をしたこの旅行者が
オダギリ氏だと分かるなんて相当コアなファンですよ。
オダギリ氏自身も驚きつつ「嬉しい!」と素直な反応。
「ビデオかなんかで?」
思い切り日本語で聞いているのに、インターネットでファンになったというこの女性も
カタコトの日本語で答えている様子。すごいですよ!
先日の訪韓の時も思いましたが、韓国の方は語学の習得が得意なのかもしれません。
異国に自分のファンがいるというのは思いも寄らなかったらしく、よほど嬉しいことだったんでしょう。
「いやいや、へぇー!スゴイ!」黒目がちの目がゆらゆらして思い切り照れくさそうです。
「オダギリ、どうですか?この頃韓国では・・・。」
アナタの日本語のほうがアヤシイですよ。
「コノゴロ、チョット・・・。」
とやはり上手な日本語で答えるファンの女性。
残念ながら「コノゴロ、スゴイ」じゃないんですね?
その曖昧な言葉に大笑いしつつ「ああ、嬉しいなあ。」とサインと和久井さんにもらった飴を渡すオダギリ氏。
かつて見たことのない大!ファン!サービス!!
別れ際ファンの女性に「ありがとうございました。」
と何度も頭を下げる姿は純朴な青年で、スターとしての自覚はまるで無し。
とても「自称腹黒」には見えませんよ。
こんな嬉しい出来事の積み重ねが、韓国の街を自由に歩いて楽しむことを大事にしたいと
オダギリ氏に思わせているんでしょう。
でも多分、今はこんな風に気軽に韓国の繁華街を歩くことは出来ないでしょうねえ。


韓国の屋台で食事をとり、その後さらに2時間歩きまわるとそろそろ景色も夕暮れの色合いに染まってきました。
ホテルに戻るとロビーに来ているという友人に合うためエレベーターへ乗り込むオダギリ氏。
その顔には少し緊張があるようです。
いよいよ次は4年ぶりの旧友との再会。
何も分からずエイッ!と渡ったアメリカでの学生時代から4年経ち、
旧友から見たオダギリ氏はどう変わっているのか?
そして今のオダギリ氏は彼女に受け入れてもらえるのか?
ドキドキしつつ、続く!!