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「小次郎つばめ返し」

[新選組!]第47回「再会」

ああ・・・何だよーーーー、それはないよ・・・・・・・・・・・・。
斎藤さんが成長してる。ドラマなのに、ちゃんとその中で生きて変化してる。
1年間の長いドラマの中ではいろいろ思うこともありますけど、
私が三谷さん凄いなぁーと思うのは、一人一人が劇中で存在していること。
(もちろん斎藤さんだけじゃなく)
見えない間も生活して笑ったり泣いたり老いたりしてる様子が感じられるというか。
それは脚本→役者→演出→視聴者へと伝わる間に生まれた思いも寄らない変化を
三谷さんが細やかにキャッチして脚本に活かし、また役者、演出家が受け取って視聴者に届ける
という作業を丁寧にやってきたおかげだろうと。
おそらく初めからはくっきりと見えてなかった今の登場人物達の性格や変化、成長ぶりを見て、
書いている三谷さん自身も驚いただろうし、楽しみだったろうなぁ。
(いや、まだ終わってませんけど・・・・・)
成長する脚本ですね。
「オレが一人になっても」と叫んだのが他のダレでもなく、なぜ斎藤さんだったのか?
三谷さんに聞いてみたいんですけど、三谷さんにもはっきり分からないのかも。
今の斎藤さんならここでこういったに違いないという直感的なことだったのかもしれないし、
効果を狙った脚本家の計算かもしれない。
どちらにしても三谷さんの中では斎藤さんが「真っ直ぐで熱い男」なんだという認識で
斎藤さんが三谷さんの中でそう成長、変化してきたからなんだろうな。
今夜のために斎藤さんは今までズーーっと寡黙、陰気、属性のないヤツを通してきたのか!と思うほど
(私にとっては)効果的でした。
オダギリ氏じゃない斎藤さんの想いが、確かに香取君ではない局長へ伝わったと。
そういう2人のうなづきあいでした。
あの場面だけでこの文字数・・・。


土方ファン待望というか熱望の洋装初登場。
得意げな副長に沖田さんがサラリと
「なんだか見てられないんですけど・・・・」って!!!!!ムチャ笑いました。
いや格好良くて似合ってるのはもう間違いないんですけど
遠慮のない間柄だからこそ、なんとなく見ちゃいけないような気恥ずかしい感じはよく分かりますよ。
勝さんの本心はどのあたりにあるのか?
「体よく追っ払ってやった」「いかにも急ごしらえ名前だろう」と、
結局は自分のしていることはそういうことだと自分を茶化すしかない勝さん。
戦を避けるために、民衆のために、徳川のために、
何もかも悟り背負って戦地へ赴く局長・・・・みたいな展開を想像しておりましたが、
「話には乗っかるけど、とことんやらせてもらうよ。マジで城を奪っちゃうよ。」
ってな感じが良かったですよー。
本当に勝つ気でありながら、つい故郷の大歓迎で気を許してしまったうっかりぶりが
悲壮な顔をして死地に赴くというよりすごくいい。
(あの辺の戦闘がもう少しあるともっといいんですけど。)
永倉さんと原田さんが去っていってしまったときの
近藤さんの焦り、動揺、意気消沈が実に人間くさくて好きです。
で、またしてもうっかり「私と歳と総司だけに・・・」と弱音を皆の前で吐いてしまったわけで。
で、斎藤さんのついにあふれ出した想いの不器用な訴えとなるわけで。
他の場面全部ひっくるめてこの文字数・・・。


「それが何の実を結んだ?」とは、鬼の副長の弱音。
報いのない努力は大変むなしいものですけど、
何故、何も形に残らなかった彼らが百年以上も経ってこうも人を心を掴むのか?
歴史を引っかき回して教科書にも載らない彼らが常に新しいファンを獲得しえるのか?
近藤さんの答え同様、私にもいまだに「分からない」のであります。
イラストは後日です。