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「小次郎つばめ返し」

[感想]海峡を渡るバイオリン(2004.11.27)

先生役で出番は少ないとだけ聞いてましたけど、初めの約20分出ずっぱりでしたねー。
感想の一言目がそれでいいのかって感じではありますが、嬉しい誤算でした。
とにかく色が美しい!背景が美しい!音楽が美しい!構図が美しい!
で、美しい物から美しい物が生まれてくるんだという少年の美しい想い出の中には
相川先生(オダギリジョー)が常に存在している。
先生の存在ごと美しいんですねー。(言い切った!このファン風情が)
いや、だって、前半のあの映像は何なのですか!
川の水面の反射を受けた横顔や、月明かりでバイオリンを奏でる伏せ目がちな顔。
少年にバイオリンを教えているシーンではゆっくりと回り込んで。
わざとでしょ?わざとにちがいありません。
そんなんでファンが「うわっ!やられたっ!」とか言うとでも思ってるんでしょうか、テレビ局は。
ホントになんですかねぇー、子供にバイオリンを教えてるだけなんですよ。
それだけのシーンなのに何故、あんなに色気が滲み出てしまうんですか・・・・・。
只、まあ、本編の最後まで言えることですが映像が美しすぎて、一分の隙もない。
そのためにどうしてもストーリーより背景に圧倒されちゃて、かえって気が散ったかも。
もうひとつ、BGM流れっぱなしは私には辛かった・・・
特に後半になるに連れ、その傾向が顕著になって
陳昌絃(草なぎ剛)と南伊子(菅野美穂)の大事なやりとりに集中しにくい。
私にも想像の余地を残して欲しかったです。
何もかも過剰すぎると何もかも埋もれてしまうんじゃ・・・。


まあ私が女性で主婦だという立場上どうしても菅野さんサイドから見てしまうから
もし私が「オレの気持ちを全然分かってない!」(ウロオボエ)とあの子供が大変なときに言われたら
ものすごーーーーーーーーく、情けない気分になったと思います。
結局そんなものかと。この人にとって私はそんなものだったのかと。
でもあそこまで心をさらけ出して言い合ったあとに、台風や子供の危機脱出があったにせよ
ちょっとしたキッカケでまた一緒にやっていこうかとなる夫婦の不思議でおかしな関係が
ホントにリアルな夫婦っぽいです。


ということで、バイオリンに対する情熱とか日韓の複雑な国の事情とかよりも
自分にとって一番身近な部分が心に響く・・・・ということが再確認されたのでした。